現在は日量10万バレル、将来的には日量23万バレルを生産する。同油田は09年12月、石油資源開発がマレーシアの国営石油大手ペトロナスと共同で開発権を取得し、13年8月から生産を開始した。イラク戦争後では初の“日の丸油田”だ。石油資源開発の中山一夫専務は「(イラクとの)長年の技術協力による信頼のたまものだ」と説明する。
石油資源開発は20年以上前からイラク政府と共同で同油田周辺の地質調査を実施した。どこを掘れば石油が出るかを詳細に分析したデータを武器に、ペトロナスやロイヤル・ダッチ・シェルと共同で入札に臨む予定だった。
しかし、入札直前でシェルが離脱。シェルの出資分を肩代わりしたペトロナスが開発計画から生産、交渉まで全ての主導権を握る最大権益者(オペレーター)となった経緯がある。
このガラフ油田に関連したプロジェクトに今年2月、中国企業の参入が決まった。中国石油天然気集団傘下の中国石油天然気管道局は、ペトロナスから採掘用の水処理施設の建設・試運転の契約を受注したのだ。この契約は直接、石油の権益につながるものではない。だが、将来的にガラフ油田が外部から新たな出資を受け入れる際、こうした受注実績は、国を挙げて資源獲得を目指す中国企業の武器ともなり得る。