しかし円買いの流れを止める効果は限定的だった。両者の発言後も外国為替市場では、じりじりと円高が進んだ。急速な円高の背景には、米国の早期利上げ観測の後退に加え、日本政府が当面は円売り介入に踏み切りづらい、との市場の見方がある。
円買いに拍車をかけたのが安倍晋三首相の発言だ。首相は米ウォールストリート・ジャーナルの取材に対し「外為市場で恣意(しい)的な介入は控えるべきだ」と述べた。また、輸出で有利になるよう自国通貨を切り下げる「通貨安競争」は「断じて避けなければいけない」とも語った。5日にこの発言が伝わると、日本政府の為替介入で円安が進むことへの警戒感が薄れ、円高が加速した。
首相発言の真意について菅氏は7日の会見で「長期にわたり為替の操作を続けていくことは適当ではないと指摘した」と火消しに努めたが、反応は薄かった。