国際金融経済分析会合に臨む経済協力開発機構のグリア事務総長(左)とアジア開発銀行のシャンジン・ウェイ・チーフエコノミスト=13日午前、首相官邸【拡大】
特に、安倍首相と親しいノーベル経済学賞受賞者、ジョセフ・スティグリッツ米コロンビア大教授とポール・クルーグマン米プリンストン大名誉教授の2人は、日本や世界の経済減速を理由に増税先送りを提言。「首相の延期決断に向け、強力な理論武装となった」との見方が、市場などでは広がった。
こうした中で増税を求めるグリア氏の主張は、社会保障制度の維持のため安定財源を求める財務省の考えに合致する。閣僚でも、石原伸晃経済再生担当相らは、可能な限り増税を予定通りに行うべきだとの立場だ。グリア氏の人選の経緯は不明だが、議論の流れが安易に増税延期へと決することに、少なくとも一定の歯止めをかける形となった。
政府は、5月下旬の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)に向け、当初「5回程度」としていた会合の回数を、さらに増やす。安倍首相は会合の議論を踏まえた上で、経済対策や消費税増税に関する判断を打ち出すとみられるが、今後の参加者の意見が注目される。