タイで日本向けマンション 不動産開発大手サンシリが顧客開拓強化

2016.4.28 05:00

サンシリがバンコク中心街に近い住宅地に建設中の「MORIHAUS」(完成予想図)

サンシリがバンコク中心街に近い住宅地に建設中の「MORIHAUS」(完成予想図)【拡大】

 タイの不動産開発大手サンシリは、日本をはじめ国外での顧客開拓を強化する。同社はこれまで、バンコク市内のマンションをシンガポールや香港、マレーシアなどの顧客に販売してきた。今年は中国の北京や上海、深センのほか、日本での販売を本格化する。2015年は約1億ドル(約111億円)だった国外売上高を、16年には1億4300万ドル程度にまで引き上げたい考えだ。

 サンシリは現在、バンコク中心街に近い住宅地にデザイン性の高い中層マンション「MORI HAUS」を建設中で、17年の完成を目指している。

 現地一帯をサンシリが開発しており、すでに同社が建設した中・高層マンション数棟が立ち並ぶ。隣接地にインターナショナルスクールが近く完成予定で、外国企業のタイ駐在員らに人気の居住エリアとなっている。

 サンシリは「MORI HAUS」を日本市場向けの物件と位置付ける。今後、日本での事業パートナーとして提携したセンチュリー21富士ハウジング(神奈川県藤沢市)を通じて、日本市場で販売していく。

 タイの不動産市場は、賃貸料が年率5~8%、分譲価格が7~10%程度のペースで上昇している。日本円とタイバーツでは目下のところ円高で推移している上、日本の金利が歴史的な低水準にあることから、シニア層のセカンドハウス需要や海外投資需要を掘り起こす好機と判断、日本市場への進出を決めた。

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