日仏首脳会談 為替相場の急激な変化は望ましくない… 財政出動で明確なメッセージで合意

2016.5.3 07:55

 【パリ=峯匡孝】安倍晋三首相は2日夜(日本時間3日未明)、パリの仏大統領府(エリゼ宮)で、フランスのオランド大統領と会談し、為替相場の安定が重要であり、急激な変化は望ましくないとの認識で一致した。また、減速懸念が強まる世界経済を下支えするため、先進7カ国(G7)には機動的な財政出動が求められている認識でも一致し、26、27両日の主要国首脳会議(伊勢志摩サミット)で明確なメッセージを発出することに合意した。

 安倍首相はこれに先立つイタリアのレンツィ首相との会談でも同様の認識で一致している。

 オランド氏は会談で、タックスヘイブン(租税回避地)を利用した資産隠しを暴いたパナマ文書問題について「G7の立場を再確認することも必要だ」と訴えたのに対し、安倍首相はサミットで議論する考えを示した。

 また、中国が軍事拠点化を図る南シナ海問題については、両首脳が懸念を共有した。オランド氏は会談で「南シナ海は海洋の安全、国際法にのっとった問題の解決といった視点で議論することが重要だ。埋め立て行為は懸念すべき実態だ」と指摘した。

 安倍首相は会談後の共同記者発表で、昨年11月のパリ同時多発テロについて「卑劣なテロはいかなる理由であっても断じて許されない。フランソワ(オランド氏)と緊密に協力し、G7としてテロ、暴力的過激主義対策にリーダーシップを発揮し、サミットでG7テロ対策行動計画を発表する」と強調した。

 さらに、首相は「特別なパートナーとしての日仏協力は2国間にとどまらず、テロ、環境、アフリカなどグローバルな広がりを持つ。こうした取り組みのいずれもが世界の平和と繁栄に貢献すると確信している」と述べた。

 また、両首脳は両国間の文化交流を強化する一環として、日仏国交160周年になる平成30年に大規模文化行事「ジャポニズム2018」をパリで開催することでも合意。首相は、国連気候変動枠組み条約第21回締約国会議(COP21)のパリ協定採択に関して「パリ協定の実行的な実施に向けて着実に成果を出していくために日仏で協力をしていく」と述べた。

 8月末にケニアで開催する「第6回アフリカ開発会議」(TICAD)に日仏両国が協力することも確認した。

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