正式オープンを6月16日に控えて一部の施設で試験営業を始めた「上海ディズニーリゾート」に詰めかけ、ゲートで係員の指示に強く反発したり、制止を振り切って入場しようとした地元客ら=11日(河崎真澄撮影)【拡大】
地元紙は入場者の直接消費で年間156億元、交通機関や周辺の宿泊施設などへの波及効果で同144億元の恩恵があると試算しており、減速傾向にある経済成長を支える新しい産業形態として注目している。
一方で、試験営業中の現場では、ディズニーの「夢の世界」とはほど遠い“混乱ぶり”も起きている。
入場ゲートで、係員から場内安全のために日傘を閉じ、ガラスビンを持ち込まないよう注意された家族連れは、係員に腹を立てて罵声を浴びせかけ、付近は怒号に包まれた。店舗に入る人の列に平気で割り込む年配の男女、路上に座り込んで食べかすをポイ捨てする家族連れの姿もあった。
40代とみられる中国人の男数人は入場ゲートで「オレたちは建設会社トップの紹介だ。入場させろ」と係員を怒鳴りあげ、制止を振り切って場内に消えた。
試験営業は入場者も限られるが、正式オープン後はピーク時に1日で10万人近く見込まれる混雑で、緊急事態への対応を不安視する声もある。上海では14年の年末に観光地の外灘(バンド)で大規模な転倒事故が起き、36人が死亡。手薄だった警備態勢に批判が集まった。上海ディズニーの成功は経済効果よりも安全対策がカギになりそうだ。