糸を巻く横管巻機を操作する少女。ミャンマーの村の家内工場では多くの児童が雇用されている(1997年マンダレーに隣接するアマラプーラ郡にて筆者撮影)【拡大】
ここで気になるのが、10~14歳の年少者のいわゆる児童労働である。1983年には、この年齢層人口の3.9%が都市部で、13.1%が農村部でそれぞれ労働力となっている。この数値が都市部では6.5%に増加し、農村部では12.1%に減少した。農村部では収穫労働や家畜の世話あるいは他家での家事手伝いといった児童労働が依然として多く、都市部では小規模な家内工場や飲食店での児童労働が増加していることを反映している。
◆農業所得が大幅低下
以上が労働力に関する考察であるが、続いて就業構造の変化についてみていこう。1983年には農林水産業従事者は全就業者の64.6%だったが、2014年には52.4%に減った。製造業も9.2%から6.8%に減少したが、建設業が1.3%から4.5%に、商業および飲食・ホテル業が11.4%から13.9%、公務・サービス業が6.7%から9.7%にそれぞれ増えた。経済開放下での建設ブームや観光客の増加、輸出入の拡大などによるものと思われる。
農林水産業は農村部における最重要産業である。その就業者数をみてみると、1983年には農村部で農林水産業に従事する人口は約739万人で、農村部の全就業人口の80.4%を占めた。そのうち農地を保有する農民が約401万人(54.2%)、農地を持たず農民に雇用されて働く農業労働者が約309万人(41.8%)で、残りの約29万人(4.0%)が林業や畜水産業の従事者であった。2014年になると、農村部の農林水産業就業人口は約1048万になったが、全就業人口に対する比率は68.7%に減少した。2014年センサスの報告書には農林水産業以下の内訳が載せられていないが、筆者が実態調査で得た感触では、農民に対する農業労働者人口比は増加しているものと思われる。