また、国有商業銀最大手の中国工商銀行は中国の発行体として初めて、東京証券取引所の機関投資家向けの債券市場に上場した。来年2月までが期限で、40億ドル(約4300億円)を限度に債券を発行することが可能となる。マイナス金利政策を受けて市場金利も下がり、資金調達環境が発行体に有利になってきた。
国際金融筋は、「政策銀や国有商業銀は融資の伸びを維持することで成長鈍化が続く中国経済を下支えする任務があり、(マイナス金利政策を契機に)邦銀や日本市場を活用する姿勢に転換した」とみている。
日本での資金調達は、リゾート地やホテル買収など大型投資を含む対日ビジネスを加速している中国企業向けに、円建て資金を貸し付けるケースが増大していることも背景にある。国内の景気悪化で海外での事業開拓を急ぐ中国の大手企業が「日本」をターゲットにし始めたことが、金融機関の対日接近の動きからも鮮明になってきたようだ。