榊原経団連が2期目突入、安倍政権と連携強化も課題は指導力 (2/2ページ)

2016.6.2 21:39

経団連の定時総会に出席し、あいさつする安倍晋三首相。後方は榊原定征会長=2日、東京都千代田区(伴龍二撮影)

経団連の定時総会に出席し、あいさつする安倍晋三首相。後方は榊原定征会長=2日、東京都千代田区(伴龍二撮影)【拡大】

 榊原氏は、安倍政権との連携強化を強める考えだ。消費税率引き上げについては、先月までは予定通り来年4月に引き上げるべきだと主張していた。それでも、首相が再延期を表明すると、同じ財界首脳の日本商工会議所の三村明夫会頭と経済同友会の小林喜光代表幹事が批判的な中、榊原氏は姿勢を一転させた。

 政権に近すぎるという批判もあるが、米倉弘昌前会長は政権に批判的な言動を繰り返し、結果的に経団連の存在感を低下させたという思いがある。榊原氏は総会で「重要政策や課題実現には政権との連携強化が欠かせない。政権と経済界が車の両輪となってデフレ脱却を進めなくてはならない」と訴えた。

 もっとも、政権に近ければ経団連の影響力が増すとは限らない。あくまで、榊原氏の指導力にかかっている。(平尾孝)

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