米著名投資家ジョージ・ソロス氏(UPI=共同)【拡大】
米著名投資家のジョージ・ソロス氏(85)が、投資の最前線に戻ってきた。近い将来の金融市場の急変を予測して、自ら率いるファンドで取引の指揮を再開したと複数のメディアが9日、関係者の話として報じた。株式を売却する一方で金を購入したという。
ソロス氏はここ数年、あまり投資に関わらず、慈善事業を中心に活動していた。だが、今年に入り取引の指示でオフィスにいる時間が長くなった。指揮を執っている理由については、昨年にファンドから退社した幹部の代わりを務めている面もあるという。
ソロス氏は今年1月、中国経済は危機を避けられないと発言し、中国当局から牽制(けんせい)された。中国経済の急激な悪化による世界的な株安を想定し、株の空売りを仕掛けているとみられる。
ソロス氏は2013年初めには、安倍政権の経済政策「アベノミクス」による円安相場で大もうけしたとも報じられた。(共同)