「追加緩和」でギャップ 市場は「期待」、消費者は「困る」

2016.7.12 19:51

 日銀の追加の金融緩和をめぐって市場と消費者にギャップが生じている。企業間の取引価格を示す国内企業物価指数は円高による輸入物価の下落などから15カ月連続で前年を下回り、市場では追加緩和の期待が高まっている。一方、家計を対象にした調査では「物価が上がると困る」とする回答が8割を超えており、追加緩和を歓迎していないとみられる。日銀は28、29日の金融政策決定会合で難しい決断を迫られそうだ。

 日銀が12日発表した6月の国内企業物価指数(平成22年平均=100、速報)は、前年同月比4.2%下落の99.2。原油価格が低調に推移していることや、為替相場の円高ドル安傾向が響いた。

 品目では石油・石炭製品が21.0%、非鉄金属が17.6%、化学製品が8.7%それぞれ下落した。市場は「円高で大幅な物価下落が続く公算が大きい」(ニッセイ基礎研究所の岡圭佑氏)とみており、円高阻止につながる追加緩和を期待する声が高まっている。

 一方、日銀は4千人の消費者を対象とする生活意識調査も同日公表。物価上昇の感想について「どちらかと言えば困ったことだ」との回答が82.3%(前回3月は83.9%)にのぼった。金利水準に対しては、62.8%(同65.1%)が「金利が低すぎる」と答えた。

 日銀が追加緩和を実施すれば、実質金利はさらに低下し、物価に対しては上昇圧力がかかることから、「消費者は望んでいない」(証券アナリスト)ともみてとれる。

 政府・日銀は、物価が上がれば企業の売り上げが増え、賃金や設備投資に利益が回り、個人消費も活性化するという「経済の好循環」の実現を目指している。デフレ脱却の実現には、物価上昇を消費者が拒否しないような環境整備が必要になる。(飯田耕司)

産経デジタルサービス

IGN JAPAN

世界最大級のビデオゲームメディア「IGN」の日本版がついに登場!もっとゲームを楽しめる情報をお届けします。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

自分らしく人生を仕上げる終活情報を提供。お墓のご相談には「産経ソナエ終活センター」が親身に対応します。