
マニラ沖で海賊対策の合同訓練をするフィリピン沿岸警備隊(手前)と海上保安庁の巡視船「つがる」=13日(共同)【拡大】
フィリピンの首都マニラ沖で13日、同国沿岸警備隊と日本の海上保安庁の巡視船「つがる」(函館海上保安部所属)が、海賊対策の合同訓練を実施した。フィリピンは四方を海に囲まれた島国でありながら沿岸警備隊は脆弱で、南シナ海情勢への対応でもこれまで中国に圧倒されており、能力向上が課題となっている。
フィリピン南部スルー諸島では、イスラム過激派アブサヤフが貨物船などを襲撃し、船員を拉致して身代金を要求する事件が多発。「つがる」の村瀬克史船長によると、東南アジアで海賊事案は増加傾向にあり、昨年は147件に上った。村瀬船長は「フィリピンは重要なパートナーで、今後も連携訓練を積み重ねていく必要がある」と強調した。(共同)