Ｇ２０閉幕　成長維持へ政策総動員　英ＥＵに協力維持要請 (1/2ページ)

　中国四川省の成都で開かれていた２０カ国・地域（Ｇ２０）財務相・中央銀行総裁会議が２４日午後、世界経済の成長を支えるため「金融、財政、構造改革の政策を各国が個別に総動員する」との共同声明を採択し、閉幕した。英国の欧州連合（ＥＵ）離脱については「英国とＥＵが緊密なパートナーである姿に期待する」と双方に協力関係の維持を呼びかけた。

　離脱決定後では初めてとなるＧ２０会合で、声明では英国のＥＵ離脱問題が「世界経済の不確実性を増している」と指摘。離脱交渉の行方は不透明で、世界経済の先行きに不透明感が漂うが、「積極的に対処する態勢を整えている」との協調姿勢を示した。

　一方、世界経済には離脱問題以外にも低インフレや資源安、金融市場の変動の大きさなど「下方リスクが根強く残っている」と分析。停滞の打開に向けて、引き続き政策を総動員する姿勢を示し、「財政政策と同様に、構造改革の重要な役割を強調する」とした。

　為替をめぐっては「競争的な通貨の切り下げは回避する」方針を改めて確認。麻生太郎財務相は閉幕後の会見で、ポンド安や人民元安が進む中、「為替市場の安定が重要と改めて確認された」と述べた。

市場波乱要因である中国経済への注文も盛り込まれた