
インドネシアの首都ジャカルタにある車両基地で、冷房の点検作業を見守る前田健吾さん(左)=6月2日(共同)【拡大】
点検や修理の方法も確立していなかった。故障すれば、その箇所を別の車両の部品と交換するだけ。車両基地などには、部品のほとんどが取り外されて廃車となった約230両が無残な姿をさらしていた。
「壊れる前に修理、交換する意識はなく、経営陣も現場に適切な指示ができていなかった」と前田さん。JR東日本のノウハウを基に、経営陣と現場代表が一緒になって日々の点検や整備の手順をマニュアル化した。
2人一組で、所要時間45分で十数両を点検整備する目標を設定。日本からの部品供給ルートも構築し、壊れる前に交換できる態勢を整えた。乱雑だった工場内も整理整頓し、清潔かつ安全にした。
前田さんは「日本と同じような予防保全策を自分たちの手で作り上げることができ、自信につながった」と評価する一方、「保守点検システムが完成して車両故障は激減したが、高品質な輸送の提供にはまだまだ」と手厳しい。