リオ五輪に熱狂し、睡眠不足に陥った方も多いだろう。日本選手の活躍は、獲得したメダルの数に如実に表れているが、なにより驚かされたのは、これまでメダル獲得は不可能と思われていた競技で見事栄冠を手にしたことではないだろうか。バドミントン女子ダブルスで初の金メダルに輝いた高橋・松友ペアの大逆転劇はじめ、水泳の萩野選手、金藤選手の金メダル、そして陸上男子400メートルリレーの銀メダルは圧巻だった。東京五輪ではトラック競技で日本選手が金メダルを獲得することも夢ではないかもしれない。体格で勝る海外選手には到底勝てないとする固定概念は完全に払拭(ふっしょく)された。
過去の固定概念がことごとく崩れつつあるのは金融界も同じだ。特に日銀による異次元緩和が開始されて以降、金融の世界は風景が一変した。2月から導入されたマイナス金利はその象徴と言っていい。
毎月80兆円もの国債を日銀が購入する異次元緩和以降、イールドカーブ(利回り曲線)は限りなく平坦(へいたん)化し、銀行は利ザヤの確保に苦慮している。利回りがマイナスとなった国債を保有することは自殺行為に等しく、「国債を持つことはババ抜きゲームのようなもの」(メガバンク幹部)とさえ言われる。