【ワシントン=小雲規生】米連邦準備制度理事会(FRB)が9月20、21日に開いた連邦公開市場委員会(FOMC)での追加利上げの見送りは「ぎりぎりの判断」だったことが12日公表の議事録で分かった。多くの参加者は雇用や物価の改善をさらに見極めるべきだとしたが、利上げの遅れが経済活動の混乱につながる懸念も示された。
議事録によると、FOMC参加者は直近の数カ月で、追加利上げに向けた環境がより整ってきたとの判断で一致した。しかし多くの参加者は懸念材料として、物価上昇率が目標とする2%を下回っていることや雇用の改善に不十分さが残っていることを上げ、経済の堅調さを示す「さらなる証拠」が必要とした。
これに対して数人の参加者は失業率が5%を切る水準にあることをなどを理由に雇用改善は十分であるとし、物価上昇率も2%に向かいつつあると指摘。失業率が長期的に安定的とされる水準を大きく下回れば、急激な金融引き締めに向かわざるをえなくなり、景気拡大をストップさせるリスクがあるとした。
また利上げ見送りを主張した参加者のうち数人は、今回の判断が微妙なものだと発言。「比較的近い時期に利上げが適切になる」として、早期の追加利上げを見据える参加者もいた。
9月会合では投票権を持つ10人のうち3人が追加利上げ見送りに反対票を投じており、市場では12月会合での追加利上げが有力視されている。