
会談で握手する安倍晋三首相(左)とロシアのプーチン大統領=9月2日、ロシア・ウラジオストク(共同)【拡大】
--TPPについては、米大統領選で民主党のクリントン候補、共和党のトランプ候補がともに反対の姿勢を示しており、帰趨(きすう)が危ぶまれています
米国内に自国優先の保護主義的な世論が高まっていることも背景にあるのでしょうが、米国の批准なしにTPPは発効しません。安倍首相は「再交渉には応じない」旨を述べていますが、早期にTPPを承認し、米国に向けてわが国の姿勢を示すべきだと思います。
アジア太平洋地域を自由貿易圏とするTPPは、各国の経済成長を促すだけでなく、経済・軍事両面で膨張する中国への牽制(けんせい)にもつながるだけに、その意義は極めて大きいと思います。
--大統領選では、トランプ氏が日本からの米軍撤退の可能性にも触れるなど、安保分野も争点となっています
中国や北朝鮮などが国際秩序を大きく揺るがすとともに、国境を越えてテロの脅威が広がるなか、米国が孤立主義を深めれば、世界の混迷は深まるばかりです。日本としても抑止力の低下を招かないよう、米国の関与の後退は避けたいところですが、一方で、いつまでも安全保障を米国に頼り切っていてよいはずはありません。