「水曜日のネコ」も安くなる? 酒税見直しで地方創生にも期待感  (1/2ページ)

ヤッホーブルーイングのクラフトビール醸造所=長野県佐久市(同社提供)
ヤッホーブルーイングのクラフトビール醸造所=長野県佐久市(同社提供)【拡大】

 平成29年度税制改正の大きな焦点は、ビール類の酒税一本化など酒税の見直しだ。酒税見直しは消費者の“懐”に直結するだけに慎重論も根強い。一方で、最近は地域性を重視したクラフトビールの人気が高まっており、小規模醸造所からはビールの値下げにつながる税率の一本化を求める声も上がる。地方経済の活性化などへの期待も大きい。

 「今のブームは本物ですよ」。「水曜日のネコ」など個性的な商品名や味わいのクラフトビールをヒットさせたヤッホーブルーイング(長野県軽井沢町)の井手直行社長は語る。

 小規模ながら味や製法にこだわるクラフトビールの販売数量は、27年度に約2万4千キロリットルと10年前の2倍に増えた。ビール類市場に占めるシェアは0・9%だが、32年度には3%に拡大するとの予測もある。

 規制緩和を受けて10年代前半に地ビールブームが起きたが、町おこしの名の下に粗製乱造されたビールもあり、これらは数年で立ち消えになった。生き残った醸造所は品質を磨き、個性的で本物志向のビールを提供、若い世代らのニーズを捉え、クラフトビールブームに火が付いた。

 現在、クラフトビールの醸造所は全国に約190ある。地元の埼玉県川越市名産のサツマイモを副原料にした「コエドビール」や、熊本県水俣市の甘夏の花の蜂蜜で香りをつけた「不知火海浪漫麦酒」など、地域に根ざしたクラフトビールの開発も進んでおり、政府が目指す地方創生につながる可能性がある。ただ、小規模で経営の厳しい会社は少なくない。