国土交通省は11日、北陸新幹線で未着工となっている福井県・敦賀以西の3ルート案に関する費用対効果などの試算結果をまとめた。同県・小浜から南下し京都経由で新大阪に至る「小浜京都ルート」と、滋賀県・米原につなぐ「米原ルート」の2案は、費用対効果が1以上で投資に見合うとした。
京都府・舞鶴を経由する「小浜舞鶴ルート」は0・7で、投資に見合わないとした。税金を投入する整備新幹線の着工はこれまで費用対効果が1を上回ることが条件の一つとされてきた。同日開かれた与党の整備新幹線建設推進プロジェクトチーム(PT)に示した。
PT座長の自民党の茂木敏充政調会長は会合後、年内のルート選定を目指す考えを強調した。
建設費は安い順に米原(50キロ)が5900億円、小浜京都(140キロ)が2兆700億円、小浜舞鶴(190キロ)が2兆5千億円。工期は距離が最も短い米原が10年で、残りの2案は15年だった。