実現性に乏しい看板倒れの政策
安倍内閣が次なる看板政策として発表した「ニッポン一億総活躍プラン」。私は何も期待していません。要するに、日本の経済を活性化するために、若者も高齢者も女性もみんなもっと働けといいたいんでしょ。みんなもう働いていますよ。生活が厳しいんだから。
安倍晋三首相のいうように、正規と非正規社員の待遇差是正や、待機児童の解消などが進んでいけば、それは若者も主婦もいま以上に活躍できるようになりますよ。
でも、どうやって実現するのですか。非正規の賃金を引き上げれば企業は総人件費が膨らむし、かといって、正社員が黙って賃金引き下げに応じるとは思えません。保育所や保育士の人材を増やすのはけっこうですが、その財源はいったいどこにあるのでしょう。結局、絵に描いた餅に終わると思いますよ。
それよりも安倍首相は、アベノミクスは失敗だったとまず国民の前で認めるべきです。
2016年1~3月期のGDPは年率換算で1.7%と半年ぶりにプラス成長に転じましたが、これはうるう年効果があってのこと。