閣内不一致どこ吹く風、「予測不可能」政権の到来 対米政策に求められるリスク管理 (3/4ページ)

2017.1.21 03:04

19日、ワシントンでの行事に出席し、参加者に手を振るトランプ氏(ロイター)
19日、ワシントンでの行事に出席し、参加者に手を振るトランプ氏(ロイター)【拡大】

  • 就任式を前に、リンカーン記念堂前で行われた歓迎イベントに出席したトランプ氏=19日、ワシントン(ゲッティ=共同)

 米心理学者のダン・マクアダムスらが注目するトランプの言葉がある。

 「人間は動物の中で最も悪質な存在で、人生は勝つか負けるかで終わる戦いの連続だ。求めるものを手に入れるまで押しまくる」

 トランプの性向を歴史に照らすと、「大きなリスクをいとわず、不測の事態を招きやすい」のだという。

 こうした性向は、すでに表面化している。

 トヨタ自動車などへの公然たる圧力、制裁解除を引き換えとしたロシアとの核軍縮交渉、ロシアと手を組んでの中東政策転換、対中国をにらんだ台湾接近、英国の欧州連合(EU)離脱決定への強い支持…。

 閣僚候補の指名承認公聴会では、トランプとの見解の相違が露呈した。国防長官候補のジェームズ・マティスがロシアは「脅威」と断言すれば、国務長官候補のレックス・ティラーソンは、環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)を「支持する」と言った。

 それでもトランプは「閣僚候補には、ありのままでいてほしいし、自身の考えを述べてほしい」と、閣内不一致もどこ吹く風だ。

 トランプとは対照的な、閣僚候補の「常識的」で「教科書通り」の見解には、ある種の安心感がある。ティラーソンが、尖閣諸島(沖縄県石垣市)は日米安全保障条約の適用対象だと確認したことで、日本政府も胸をなで下ろしたに違いない。

産経デジタルサービス

IGN JAPAN

世界最大級のビデオゲームメディア「IGN」の日本版がついに登場!もっとゲームを楽しめる情報をお届けします。

産経オンライン英会話

90%以上の受講生が継続。ISO認証取得で安心品質のマンツーマン英会話が毎日受講できて月5980円!《体験2回無料》

サイクリスト

ツール・ド・フランスから自転車通勤、ロードバイク試乗記まで、サイクリングのあらゆる楽しみを届けます。

ソナエ

「ソナエ 安心のお墓探し」では、厳選されたお墓情報を紹介! 相続、葬儀、介護などのニュースもお届けします。