
就任式で宣誓を終え、歓声に応えるトランプ米新大統領=20日、ワシントン(ロイター)【拡大】
果たして、トランプ氏は就任が近づくや、米国で活動する海外企業へ米国内での投資と雇用創出を声高に要求し始めた。日本企業も例外ではなく、トランプ氏にメキシコ工場計画を批判されたトヨタ自動車が1・1兆円の米国投資を表明するなど、新政権に早くも振り回されている。
第2のキーワードは「貿易」だ。トランプ氏はトヨタに対し、「米国で工場をつくれ。さもなければ巨額の『国境税』を支払え」とかみついた。「国境税」が何を指すのか、関税の一種か、それとも新たな法人税にあたるのかといった論議も巻き起こしたが、最近も米紙の取材に「ドルは強すぎる」と発言。通貨安競争を戒めるサミットなどでの国際合意に反した言動に、財務長官に指名されたムニューチン氏があわてて「ドルは強く、世界中の人々が投資したがっている」と火消しに追われたが、トランプ氏が保護主義に傾いていることは確かなようだ。
トランプ氏は記者会見でも米国のこれまでの通商政策を「大失敗」と切り捨て、日本や中国を名指しし、「貿易不均衡がある」と強い不満を訴えた。オバマ政権は金融危機こそ脱したものの、所得の格差が拡大。それに不満を抱く製造業などの労働者が、トランプ政権誕生の「立役者」ともなっただけに、矛を簡単に収めるとは思えない。