
ジェトロの峯村直志メキシコ事務所長【拡大】
メキシコ政府にとって脱退は最終手段。一方的に攻められる交渉ではない。付属文書をあわせ1200ページにも及ぶ協定の見直しは容易ではない。議会承認も必要で交渉は長期化すると思う。
日系企業の新規投資は昨年後半から様子見のムードだ。ただ、企業のメキシコ投資への関心は引き続き高く、相談件数は増えている。ここ数年の間に進出した中小部品メーカーは、4~5年先の長期をにらんだ投資だけに簡単には撤退できない。現地では部品メーカーが圧倒的に足りない。トヨタ自動車の新工場などを見据え、部品メーカーへの進出期待は高く、最近も数社が法人登記の手続きを粛々と進めている。
メキシコの2016年の自動車生産台数347万台のうち、米国への輸出は約86%。米国メーカーは9割以上が米国向けだ。統計ではマツダが米国向け5割弱、日産自動車も8割、ホンダも8割弱。これまでのように米国向けだけでなく、他国への輸出を模索する動きもある。