遺体の引き渡し
警察にとり、行き詰まる捜査の突破口としたいのが、遺体の「身元確認」だ。「死因は心臓発作」とした北朝鮮側の主張はとりあえず、司法解剖で論破した。ただ、北朝鮮側は遺体をあくまで「外交旅券を持った北朝鮮国籍のキム・チョル」と強弁している。
遺体に関しマレーシア政府は、韓国当局による指紋照合などから正男氏と特定した。ただ、警察は親族によるDNA型鑑定を優先するとする国内手続きを重視。遺体も親族に引き渡すとしており、遺体の「早期返還」を求める北朝鮮側を牽制(けんせい)している。
しかし、正男氏の家族は北京に本妻との息子、マカオに別の女性との息子ハンソル氏と娘が住み、いずれも中国当局の身辺保護を受けているとされる。警察は渡航を求めているが、実現のめどは立っていない。