
安倍晋三首相の昭恵夫人が「エアフォースワンでマイアミに移動しました。」とのコメントとともにフェイスブックに投稿した写真。首相はエアフォースワンと書かれたジャンパーを着ている【拡大】
ところが、トランプ氏は、前日(9日)の習近平・中国国家主席との電話会談に言及。「とても温かい会話となった。うまくやっていける」とはぐらかし、一転して融和ムードを打ち出した。
ホワイトハウスによると、米中両首脳は電話で長い時間協議し、多くの議題を話し合った。ただ、具体的な議題として公表したのは、トランプ氏が「『一つの中国』政策を尊重する」と表明したやりとりだけだった。
米中の裏取引は?
日米首脳会談直前という絶妙なタイミング。狙ったような米中首脳電話会談をめぐっては、日本の市場参加者の間でも憶測が飛び交った。
市場では「日米首脳会談の共同声明で尖閣諸島(沖縄県石垣市)に触れることが分かっていたので、トランプ氏が中国への配慮を示した」との見方が支配的だ。
JPモルガン・チェース銀行は「通商・為替政策に関する日米間の議論は和やかで友好的なものであり続けることはないだろう。トランプ氏が安倍首相との会談直前に習氏と電話会談したのは、日本への牽制の意味があった可能性もある」と解説する。
昨年の米国の対日赤字はドイツを抜き、中国に次ぐ2位に浮上した。赤字の約8割は自動車関連のため、米自動車メーカーの不満はくすぶり続けている。今後の経済対話で議論が蒸し返される恐れは十分ある。