
2013年の国民議会選挙の直後に野党・救国党の本部で演説するサム・レンシー党首(中央、当時)=プノンペン市内【拡大】
これまでの選挙では、「地方選も国民議会選挙も与党圧勝」が定着していたが、今回の一連の選挙については、行方が不透明だといわれる。13年の前回国民議会選挙では、大方の予想で劣勢とされていた救国党が55議席を獲得し、与党の68議席に肉薄したからだ。この結果から「野党を支持してもいいのだ」という安心感が人々の間に広がった。
カンボジア政治に詳しい専門家は「地方選挙では野党、国民議会選挙では与党と、投票を振り分ける人も出てくるのではないか。そうなれば、上院は野党が優勢になることも十分にあり得る。だから、地方選の動向は今後のカンボジア政治に大きな影響力を持つ」と指摘する。
カンボジアは右肩上がりの経済成長を続けているが、都市部と地方部の格差、貧富の差、腐敗した政治行政など、前回選挙以降も国民の不満は募っている。国際社会にも注目される野党への抑圧は、与党にとって「逆効果」になりかねない。(カンボジア月刊邦字誌「プノン」編集長 木村文)