中国「一帯一路」投資、東南アジアでは明暗 インドネシアで高速鉄道めど立たず フィリピンは追加支援狙う (2/3ページ)

2017.5.12 23:24

インドネシア西ジャワ州ワナカルタ村で、中国が受注した高速鉄道の「建設予定地」を指さす地主のイダムさん(吉村英輝撮影)
インドネシア西ジャワ州ワナカルタ村で、中国が受注した高速鉄道の「建設予定地」を指さす地主のイダムさん(吉村英輝撮影)【拡大】

 地元メディアによると、リニ国営企業相は先月末、当初の中国案になかったトンネル建設や土地収用費により、総事業費が51億9000万ドル(約5900億円)から59億ドルに増加したと説明。中国側の投資拡大に期待を示した。中国の国家開発銀行から今月、第一弾となる10億ドルの融資が行われる見通しという。

 ただ、中国側は受注決定後、もともと不要としていた「政府保証」「土地収用完了」を資金提供の条件として提示。融資実行も延期が繰り返されており、ある外交筋は「建設の遅れや条件変更で、インドネシア政権内に中国への警戒感が広がっている」と指摘する。

 高速鉄道はインドネシアで初めてで、ジャカルタ・バンドン間の約140キロを約40分で結ぶ計画だ。

 ジョコ大統領は2015年9月、事業化調査などで先行していた日本案を蹴って、リニ氏の推薦する中国案を採用した。中国案の開業時期が日本案より早い2019年前半で、次期大統領選の「実績」になると踏んだことも理由とされる。

 だが、昨年1月にジョコ氏が出席して着工式典が行われた後、同7月にやっと建設許可が出るなど、ずさんな「見切り発車」の弊害が露呈し続けている。

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