米国が離脱した環太平洋戦略的経済連携協定(TPP)の参加11カ国による閣僚会合が21日、ベトナムのハノイで開かれる。できる限り早期の発効を目指すことに加え、米国の復帰を優遇する仕組みの検討などを盛り込んだ閣僚声明を発表する方向で調整。米国抜きの発効に難色を示す国を含め、11カ国で足並みをそろえ発効に向けた議論をスタートできるかが焦点だ。
「米国市場を念頭に譲歩した国々の思いをしっかり聞き、TPPの早期実現を追求するという今後の方向性を明確に打ち出したい」
閣僚会合に出席する石原伸晃経済再生担当相は19日、東京都内で記者団に答え、会合を成功させるため調整役を果たす考えを示した。
11カ国での発効は日本やオーストラリア、ニュージーランドが主導している。ただ、米国への輸出増を念頭に国内の規制緩和などに合意したベトナムやマレーシアなどは米国抜きのTPPに不満を抱えており、参加国の思惑はちぐはぐだ。
先導役だった米国の離脱で「ハノイで明確な方向性を打ち出せないと(TPPは)バラバラになる」(石原氏)だけに、共同声明では慎重な国に配慮し、「11カ国での発効」といった明確な表現を避ける見通し。