接近、共闘も「限界ある」の指摘… “対トランプ”欧州と中国の結束は本物か (2/4ページ)

  • 5月31日、ベルリンで中国の李克強首相(左)を迎えるメルケル独首相(AP)
  • 2日、ブリュッセルの欧州連合(EU)本部で、各種の協力協定の署名式に出席するトゥスクEU大統領(左)と中国の李克強首相(中央)、ユンケル欧州委員長(AP)

 中国は米国の内向き指向で国際社会に生じる「リーダーシップの空白」を埋めることで、影響力拡大を図っているとされる。そのため欧州との関係を重視。李氏は双方の安定した関係が「世界の不確実性への対処に有益」とアピールした。

 欧州も米国があてにできない今、温暖化対策や自由貿易の推進に中国との協力が一段と重要性になった。メルケル氏は「不確実な時代に(中国との)関係拡充は私らの責任」と応じ、トゥスクEU大統領も「中国と欧州は地球全体への責任を示す」と強調した。

 双方の接近はいわばトランプ政権が後押しした格好だ。ただ、欧州がどれほど中国を“頼りになるパートナー”とみているかは見定める必要がある。実際、独中、EU・中国の首脳会談では埋めがたい溝も浮かび上がった。

 特に双方の間で大きなトゲとなっているのは通商問題だ。中国は昨年末に世界貿易機関(WTO)加盟15年が過ぎても「市場経済国」と認めないEUにいらだちを強めており、李氏はいずれの会談でも早期認定を要求した。

 市場経済国と認めれば、EUの制度では反ダンピング(不当廉売)措置をとりにくくなる。だが、鉄鋼の過剰供給問題に悩まされるなど、EUは中国の輸出品の価格がなお不当にゆがめられていると懸念し、現状を事実上維持する制度に変更中。これがさらに中国の不満に輪をかけている。

温暖化対策でもすれ違い

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