
選挙戦最終日、多くの有権者が候補や応援弁士の訴えに耳を傾けた=1日午後、東京都千代田区(納冨康撮影)【拡大】
「中央区は移転問題など都政の大きな課題に直面している。地域とつながり、実行力、判断力を持って結果を出すのが自民党です」。自民新人の元区議、石島秀起氏(57)は夕方、甘酒横丁の演説で自民の実績を強調したが、自民公約の早期移転には触れなかった。
両立案については報道陣に「具体的な内容も財源の根拠も示さず、選挙用だ。築地の政治利用に憤りがある」。その一方、中央区で自民候補として戦う上での複雑な心境も口にした。
「築地のみなさん、再整備を希望されてきた。再整備できればしていきたい。ただ、簡単にできるものではないでしょう」
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無所属新人の1級建築士、森山高至氏(51)は豊洲移転反対、築地市場再整備を訴える。小池氏が立ち上げた都の市場問題プロジェクトチーム(PT)の元委員。同様に築地再整備を掲げる共産党が告示前に公認候補を取り下げ、森山氏の支援に回った。
この日午前、築地市場近くで行った演説はすべて、市場問題に割いた。「世界中から多くの人が集まる。日本人にとっても文化を再発見できる。もう一歩で築地再生。背中を押してください」と訴えた。