
経産省若手の報告書「不安な個人、立ちすくむ国家」【拡大】
外部から厳しい目
「少子高齢化を克服できるかの最後のチャンス」「2度目の見逃し三振はもう許されない」と強調する報告書は、NPOや元官僚など、行政に限界を感じ、別の手法を模索している人々から「時代遅れのエリートが考えたもの」と厳しい目を向けられる結果ともなった。
そもそも、官僚たちは、こうした国家の課題を解決することを目標に、最難関の国家試験を通過したはずだ。解決のために示した「『公』の課題を全て官が担うのではなく、意欲と能力のある個人が担い手に」なるという方向性は、10年以上前から指摘されてきたことだった。少なくとも、「なぜ、これまで霞が関では解決できなかったのか」と、自分たちが抱える閉塞(へいそく)感そのものも分析していれば、炎上反応は違ったものになっていたかもしれない。
今回の若手報告書をきっかけに、地方自治体でも、若手職員が同じような議論を始めているという。経産省若手の取り組みは一つのきっかけになったことは間違いない。ただ、若者による一過性の嘆きで終わるかもしれない。世論を変え、実効性のある取り組みを具現化させるまでの推進力を持つか、若者の力も試されている。(高木克聡)