サッカーで町おこしに成功 かつてはタイの最貧県、ブリーラムの挑戦 (2/3ページ)

ブリーラム・ユナイテッドのホームスタジアム「Newi-mobileStadium」=タイ東部ブリーラム県
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  • ブリーラム・ユナイテッド広報担当のスティラック氏

 選手の育成からクラブ運営、マーケティングに広報戦略。それを一元的に束ねるのではなく、地元の若者にどんどん権限委譲をしていった。こうした戦略は若者の郷土愛とも通じることになり、自然発生的にスタッフが集まり、サポーターが編成されていった。現在のチーム最高経営責任者(CEO)は30歳代の地元出身者。アウェー(敵地)での試合には大型バスを連ねて遠征し、一丸となって声援を送る姿は圧巻の一言に尽きる。

 ホームスタジアム「New i-mobile Stadium」(3万2000席)は11年に竣工(しゅんこう)。欧州の施設のような造りと設備を持つ“超一級”のスタジアムで、国際サッカー連盟(FIFA)およびアジアサッカー連盟(AFC)からともに「グレード1」に指定された。芝生は豪州から輸入し、水管理など維持管理には配慮を徹底している。その一方で、試合のない日にはブリーラム県民に無料開放し、グラウンドの大切さと一体感を実感してもらっている。

 株式公開も視野

 地元からの圧倒的な支持を得て始まったクラブ運営も順調に軌道に乗った。現在のクラブ収入はリーグ中2位。チケット、グッズ、スポンサーの各収入が拮抗(きっこう)する理想的な経営内容で、サポーター向けウエアの販売は1年で70万着にも上る。「将来の株式公開も視野に入った」とスティラック氏は明かす。

チーム広報の夢は