
テレビ局のインタビューに応じ、厳しい表情を見せる希望の党の小池代表=22日、パリ(共同)【拡大】
2人が極秘に合流構想を温めていた9月下旬、小池は仲介人を通じて「都知事を辞任する選択肢もある」との意向を伝えていたからだ。直後の9月25日、小池は希望の党の旗揚げを宣言し、自ら代表に就任した。
「小池さんは勝負に出る気だ。首相指名選挙で小池に一本化すれば政権交代も夢ではない」。そう考えた前原は希望の党への合流に一気にかじを切った。
だが、小池はもっと打算的だった。「政権交代が確実でない限り、都知事職は投げ出さない」。側近らによると、これが一貫した小池の本音だったという。
世論調査を分析すると、希望の党が民進党を完全吸収し、289選挙区で野党統一候補を立てれば、自民党は80議席減となることが分かった。自民党は過半数割れとなり、公明党と合わせて何とか政権を維持できる数値だ。そうなれば首相の安倍晋三は退陣を迫られ、政界再編含みの大政局が始まる。小池にも首相になるチャンスは十分あったはずだ。
だが、小池は尻込みした。「1年余りで都知事を辞めるのは無責任」と批判されるのを恐れたか。それとも「野党党首などまっぴら」と思ったのか-。
党首が選挙に身を投じず、安全地帯で政権奪取を訴えても支持が拡大するはずもない。