厚生労働省の平成25年の調査でも、精神障害者の平均勤続年数は4年3カ月で、身体障害(10年)や知的障害(7年9カ月)に比べて短かった。
ニーズあっても
一方、障害があっても働きたいというニーズは高まっている。
厚労省によると、全国のハローワークにおける28年度の新規求職申し込みは10年前の約4・5倍の8万5926件に達した。改正障害者雇用促進法の狙いはこうしたニーズへの対応で、人口減少社会で働き手を増やすとともに、政府が掲げる「1億総活躍社会」の理念にも沿う。
雇用数も増加傾向にある。28年度にハローワークを通じて就職した精神障害者は、身体障害者を上回る4万1367人。障害者全体の44・4%を占めた。
だが、職場になじめなかったり、心身をコントロールできなかったり、短期間で退職するケースは依然多い。
一方、府がシートづくりのモデルにした民間の精神障害者就労支援システムを利用した精神障害者は約9割が勤続1年を達成したとのデータもあり、川崎市でも同様のシートを導入するなど取り組みが広がり始めている。
府の担当者は「精神障害者の不調には、本人も周囲も気づきにくい。シートを通じてコミュニケーションを深め、安定した障害者雇用に役立ててほしい」と話している。
改正障害者雇用促進法 障害者に対する差別の禁止や職場で働く際の配慮を義務づけることを柱に、平成25年6月に成立。30年4月からは、これまで知的・身体障害者だった雇用義務対象に、精神障害者が加わる。また、雇用率は民間企業(従業員が45・5人以上)で現行の2・0%から2・2%、国や地方公共団体では2・3%から2・5%に引き上げられる。