「米国が狙い撃ち」WTOに提訴 韓国疑心、広がる溝 「友好国なのに…」 (1/2ページ)

 【江陵=桜井紀雄】世界貿易機関(WTO)は20日、米政府が鉄鋼や変圧器に課す反ダンピング(不当廉売)関税などを不服として、韓国政府が提訴したと発表した。トランプ政権は韓国製品の輸入制限を強める姿勢を見せており、北朝鮮との対話をめぐって温度差が顕在化する中、通商問題で米韓の溝がさらに広がる懸念が出ている。

 韓国は、韓国企業が輸出する鉄鋼などに対し、米国が対象企業からではない「不利な情報」に基づき、反ダンピング関税や補助金分に当たる相殺関税を課していると主張。両国間の協議で解決できなければ、WTOに裁判の1審に当たる紛争処理小委員会(パネル)設置を求めることになる。

 文在寅大統領は19日、大統領府の会議で「不合理な保護貿易措置にはWTOへの提訴などで決然と対応していく」と今後も対抗措置を辞さない構えを示した。

 米商務省は16日、中国やロシア、韓国といった12カ国から輸入する鉄鋼製品に最低53%の関税を課す案などをトランプ大統領に提言。先月下旬にも韓国製を含む洗濯機や太陽光パネルに対する緊急輸入制限(セーフガード)の発動を決めるなど、米政府は最近、経済圧力を一層強めている。

「友好国なのに狙い撃ちされた」と疑心