郊外型マンション人気再燃 都心高騰、割安な価格帯が若い家族層誘引 (2/2ページ)

都心へのアクセスがよく、割安価格が人気の住友不動産の「シティテラス八潮」=埼玉県八潮市
都心へのアクセスがよく、割安価格が人気の住友不動産の「シティテラス八潮」=埼玉県八潮市【拡大】

 郊外型マンションの人気が再び高まってきたのを踏まえ、デベロッパーの戦略も変わりつつある。これまでは都心部での購入を断念した層を念頭に置いたプランを提供。必然的に価格は高めに設定されていたが、「この半年で本来の価格に合わせる動きが加速している」と業界関係者は指摘する。また「全体の建築費は落ち着いてきた」(準大手ゼネコンの幹部)ことも今後、郊外型を後押しする要因になるとみられる。

 ただ郊外プロジェクトの事業環境がすべて好転する可能性は低い。17年のマンション発売戸数は、千葉県が前年比21.1%減と大幅に減少したのに対し、埼玉県はJR高崎線や東北線方面の列車が品川に発着する「上野東京ライン」効果から1.5%増となったのがその証左だ。交通の利便性が“勝ち組”の必須条件といえる。

 一方で「駅から離れている場所でも商業施設が近いなどの条件があれば、まだまだ勝機がある」と大和ハウス工業マンション事業推進部業務管理部の角田卓也部長は話す。

 国土交通省は地価動向について、「都心部へのアクセス性などで個別化が進んでいる」と分析する。マンションについても同様の動きを示しており、勝ち組・負け組エリアが鮮明になりそうだ。(伊藤俊祐)