与党協議決着も視界不良のカジノ法案 政権への逆風で譲歩重ねた自民 公明は巻き返し (3/3ページ)

カジノを含む統合型リゾート施設(IR)実施法案に関する与党協議に臨む自民党の岸田文雄政調会長(中央)と公明党の石田祝稔政調会(左)=3日午後、東京・永田町の衆院第二議員会館(撮影・春名中)
カジノを含む統合型リゾート施設(IR)実施法案に関する与党協議に臨む自民党の岸田文雄政調会長(中央)と公明党の石田祝稔政調会(左)=3日午後、東京・永田町の衆院第二議員会館(撮影・春名中)【拡大】

 公明党幹部は、6月20日に国会会期末が迫ることや、衆院内閣委に他の重要法案が多いことを踏まえ「実施法案の提出が遅くなり、今国会成立は無理だろう」とひとごとのように語る。

「維新と協力」の声も

 実施法案の成立は、大阪へのIR誘致を掲げる日本維新の会の悲願でもある。自民党と日本維新の会は、昨年の衆院選で対立して以降、疎遠となっていた。

 公明党の動きを見た首相周辺からは「維新との協力関係をもう一度温め直したい」との声まで漏れている。