【論風】総合的な競争政策は誰が担うのか デジタル革命にらみ議論を (1/3ページ)

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 □経営共創基盤CEO・冨山和彦

 世界的に競争政策が曲がり角を迎えている。従来は、独占禁止法を軸に、市場独占や不公正な競争手段を使って競争制限を行い、消費者の選択肢を奪って不当に高い独占価格を甘受させることを排除することが、ほぼすなわち競争政策だった。そこでは市場シェアを高める合併の審査や、価格カルテルを厳しく監視、取り締まることがすなわち競争政策当局、わが国であれば公正取引委員会の主な仕事となる。

 データ独占が問題に

 しかし、一方でネットの世界でグーグルやアマゾン・コムのようなメガプラットフォーマーと呼ばれる企業が登場し、伝統的な競争法が想定していない新しい競争モデルで圧倒的な市場地位を作り、昨今は自社のサービスを通じて手に入る膨大なデータ量を武器に競争優位を構築する「データ独占」状況が生まれている。

 これが多くの国で政治問題化し、各国の独禁当局は問題視しつつも、既存の競争政策の枠組みでは決定的な対応策が見いだせない状況が続いている。

 欧州連合(EU)などでは個人情報法保護を持ち出して、メガプラットフォーマーの動きを制限する、いわば「総合的」な競争政策を模索する動きも出ている。他方、日本がその最典型だが、少子高齢化が問題となっている先進国では地方の過疎化が顕著だ。

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