【ビジネス解読】韓国最大企業「サムスン電子」初の労組結成 労働争議に苦しむ現代の二の舞も (3/3ページ)

 サムスン電子の18年1~3月期連結決算は、本業のもうけを示す営業利益が半導体市況の好調を追い風に過去最高を更新した。4月26日配信の聯合ニュースは「業績好調も悪材料山積 サムスン電子『試練の時』」という見出しで紹介。サムスン系列会社の社員の「業績を別にすると、最悪の試練の時に直面していると言っても過言ではない」とのコメントを掲載した。朴前大統領への贈賄事件をきっかけにした、財閥への優遇策や、一部メディアが提起する系列会社の土地をめぐる疑惑など、批判的な世論がサムスングループの重しとなっている。

 韓国の左派系日刊紙「ハンギョレ新聞」(日本語電子版)の記事「サムスンの『労組認定』は虚言だったか」(6月1日)によると、4つのサムスン系列会社の労組が7月中旬、大統領府前で無労組経営の完全廃棄などを要求する記者会見を開くと伝えた。労組幹部は「サムスンが何の変化もないならば、4つの労組が連帯で全面ストを並行推進する計画だ」と話した。

 労組が全面ストを推進するのはサムスンではもちろん初めてだ。労組への対応を誤れば、現代自と同じてつを踏むことになるだろう。(鈴木正行)

 サムスングループ 1938年に故李秉詰氏が創業した三星商会を原点とする韓国最大の企業グループで、李氏の三男、李健煕(イ・ゴンヒ)氏がグループの規模や事業を拡大。グループ全体の売上高は韓国の国内総生産(GDP)の約2割を占め、プロ野球の球団も経営する。中核のサムスン電子は69年設立の総合電機・電子部品メーカー。サムスン電子の2018年1~3月期連結決算によると、本業のもうけを示す営業利益は前年同期比58%増の15兆6400億ウォン(約1兆5900億円)となり、四半期として過去最高を更新。半導体部門が業績を牽引(けんいん)した。