日欧がEPA署名 ワイン、チーズ…消費者は値下げの恩恵 生産減で農林水産業には脅威 (2/2ページ)


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 一方、日欧EPAで日本は農林水産関係で大方の関税撤廃を勝ち取った。地域の農林水産物や食品をブランドとして保護する「地理的表示(GI)」の相互に保護する取り組みも注目される。日本側は「神戸ビーフ」(兵庫県)や「夕張メロン」(北海道)など48産品、EU側は71産品が選ばれた。

 斎藤健農水相は17日の記者会見で「EUは日本食に関心の高い地域だ」と述べ、EU側が牛肉や卵など動物性由来の食品に設定する厳しい検疫条件に対応する方針を示した。政府が成長戦略に盛り込む「攻めの農林水産業」は自由貿易体制の強化とともにアクセル全開で展開されることになる。(米沢文)