
東京・霞が関の金融庁(三尾郁恵撮影)【拡大】
「各地域金融機関の置かれている環境が非常に厳しいことは確かである。長引く金融緩和により貸し出し利ざやは圧縮され、人口減少などを背景に地域によっては経済が大きく伸びていかないところも多い。こうした中で、統合・再編という選択肢も出てくるが、合わせて、銀行経営における競争上のエリアの考え方、あるいは、エリア戦略の再考が求められているのだと思う」
「例えば、行政区域だけではなく、経済圏やサプライチェーンでエリアを考えることができる。あるいは、物理的な距離も踏まえた与信管理の観点で考えることもある。さらには、店舗の設置、行員の配置、遠方に出向く場合のコストなどの観点も織り込みながら判断していくことも考えられる。こうしたエリアの考え方を規定していくことが、戦略を再考する上での切り口だと思う」
やや長い引用になったが、地銀再編は、行政区域だけではなく経済圏、エリアの視点から推し進めるべきではないかという指摘だ。
一方、公取委も決して地銀再編を門前払いしているわけではない。事実、地銀再編について公取委は、過去5年で30ほどの案件を審査しているが、ふくおかFGと十八銀行の統合を除き全て認可している。公取委が地銀統合・再編審査で最も重視しているのは「県外からの競争圧力が働くかどうか」であり、「中小企業向け貸し出しにおける競争圧力」にある。