フィンランド、国民に最低限の現金配布 人口減に備え、就労意欲にどう影響? (1/3ページ)

ベーシックインカムを社会実験中のフィンランド。首都ヘルシンキの市場は多くの市民や観光客でにぎわう=6月(共同)
ベーシックインカムを社会実験中のフィンランド。首都ヘルシンキの市場は多くの市民や観光客でにぎわう=6月(共同)【拡大】

  • ベーシックインカムの社会実験に参加しているミカ・ルースネンさん(右)=6月、フィンランド・タンペレ(共同)

 高負担による手厚い福祉で知られている北欧諸国。フィンランドは、生活する上で最低限必要な現金を国民に配る「ベーシックインカム」導入に向けた社会実験を実施中だ。スウェーデンでも、若い技術者の卵の育成に力を入れる。働き方の変化や少子高齢化による人口減少といった日本と同様の課題を抱える中で、克服する道を模索している。

 人口約550万人のフィンランドでは、政府が2017年1月から「ベーシックインカム(BI)」の導入に向けた社会実験をしている。「一定の収入があっても、人は働く意欲がわくのか」。国レベルでは世界で初めての取り組みは、今年末まで続く。

 一律7万円支給

 今回の実験は対象を限定し、20代半ばから50代で失職中の2000人に、毎月一律560ユーロ(約7万円)がBIとして支払われている。失業手当と生活保護を合わせたような新しい社会保障の形だ。失業手当や生活保護は働き始めると給付が減らされるが、BIは実験期間中に仕事を見つけても満額を受け取れる。

BIだけで暮らすのは難しい、ゆえに