【道標】東京の経験、地方へつなげ ボランティアの核、各地に必要 (3/3ページ)

奈良女子大准教授の石坂友司氏
奈良女子大准教授の石坂友司氏【拡大】

 もちろん無償のボランティアに多くを期待するべきではない。近年議論されているように、地域住民やNPO(民間非営利団体)が地元の公益をめぐる活動に自主的・自発的に関われるよう、行政は裏方として、その活動を支えるために最大限努めるべきだ。

 また東京大会を、国や東京における都市開発やスポーツ政策の枠組みの議論にとどめるのではなく、各地域のスポーツ環境を見直す契機として利用することも可能なはずだ。総合型地域スポーツクラブをはじめとして、スポーツとコミュニティーの在り方を問う議論を開くことができれば、東京大会は地域にとっても非常に役立つ存在となるだろう。そのような便乗は大いに進めていけばよいのではないだろうか。

【プロフィル】石坂友司

 いしざか・ゆうじ 奈良女子大准教授。1976年北海道生まれ。筑波大卒、筑波大大学院単位取得退学。専門はスポーツ社会学。2013年から奈良女子大准教授。著書に「現代オリンピックの発展と危機 1940-2020」など。