【高論卓説】自民党総裁選と地方創生 現実受け止めじっくり取り組む機会に (1/3ページ)

自民党総裁選への出馬を表明する安倍晋三首相。後方は桜島=26日午後、鹿児島県垂水市(奥清博撮影)
自民党総裁選への出馬を表明する安倍晋三首相。後方は桜島=26日午後、鹿児島県垂水市(奥清博撮影)【拡大】

 いよいよ自民党の総裁選が来月となった。与党トップを決める選挙、すなわち、首相を決める選挙なので、もう少し盛り上がっても良さそうだが、現状、「安倍さんで決まり」との雰囲気に満ちていて停滞気味だ。

 確かに、安倍氏と石破氏の一騎打ちが確実な中、国会議員票(405)の7~8割を安倍氏が固めたといわれており、「勝負あった」の感がある。石破氏が固めたのは、自派閥と竹下派の参院議員の40~50票だ。1割程度である。

 石破氏に勝機があるならば、地方票だ。前回2012年(15年は無投票再選)の総裁選で、最初の投票で安倍氏に50票以上の差をつけて勝利しているが、地方票で大差(安倍87、石破165)で勝ったことが大きい。結局、決選投票で敗れるが、その際、地方票は全く勘案されなかった。

 今回は、決選投票では、405の国会議員票に加えて47の地方票が勘案されるばかりか、第1回投票でも国会議員票と同数の405の地方票が勘案される(これまでは300票)。地方重視は強化傾向にある。

 ただ、私は、石破氏が地方票で安倍氏に地すべり的勝利を収めるのは無理だと思う。伏線は14年の地方創生担当大臣への石破氏の就任だ。第3次安倍内閣発足の際、安全保障法制担当大臣を打診された石破氏はこれを固辞し、代わりに提示された地方創生担当大臣に就任した。

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