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高齢者を相手に新規商品の勧誘をする場合には非高齢者の同席を求めているが、現在勧誘すべく持ち込まれている商品は、年齢に関わりなく一般的な人の常識や理解を超える仕組みのものが多い。高齢者の自己責任をどこまで求めるかの心構えが、国にとっても、金融業界にも必要になる。
また、それにとどまらず、現在保有している資産の維持・管理自体が困難になっていく。同種の商品への乗り換えが前提としても、そのための正式な手続きが取れなくなる高齢者が増えていく。商品の種類によっては、パスワードの打ち込みが必要なものもあるが、その記憶が消滅していく可能性が高い。全ての金融商品のデフォルトが満期における自動乗り換えであれば問題は減るが、この扱いは独占禁止法の問題を惹起(じゃっき)しないかという検討も早期に行う必要がある。
地域金融機関への期待
このような状況で、簡便かつ確実な高齢者の資産管理という便益を提供することは喫緊の課題となっている。本人が判断力を失った場合には「成年後見人」の制度があるが、身内が就任する場合も配偶者及び子である兄弟姉妹が複数存在すれば、誰が就任するかでもめ、生前の“争族”が生じるし、弁護士、会計士、税理士という「士」を選ぶ場合もあるが、その不当行為の頻発が他人に託すことへの懸念を増す。