【中国を読む】不安定な展開続く金融市場、どのような動きが考えられるか (3/3ページ)

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 自由化で介入は困難

 なお、共産党は7月末に開催した中央政治局会議において、年後半の経済運営に関して、財政および金融政策を通じて景気の下支えを図る方針を決定している。

 特に、金融政策については緩和方向にシフトしており、財政政策も「的を絞ったインフラ投資」を通じて積極化を図るとみられる。しかし、こうした政策転換にもかかわらず、足元の株価は上値が重く、米中貿易摩擦の悪影響が重しになっているとみられる。

 以前の「チャイナ・ショック」の際には「国家隊」と呼ばれる国営銀行や国営企業が買い支えに動いたものの、金融市場の自由化の一環として中国A株は今年6月から「MSCI新興国指数」に組み入れられたため、以前のような介入が難しくなっていることも相場反転の妨げになっている可能性がある。

 習近平政権はこのところ、改革開放路線の一環として金融市場の対外開放を進めてきた。しかし、この動きに伴って、かつてと比べて当局の意向を盾にさまざまな影響力を行使することが難しくなっている。

 当局の景気下支え策を受けて金融市場が浮揚する可能性はあるものの、当面は不安定な展開が続くことも懸念される。

【プロフィル】西●徹

 にしはま・とおる 一橋大経卒。2001年国際協力銀行入行。08年第一生命経済研究所入社、15年から経済調査部主席エコノミスト。新興国や資源国のマクロ経済・政治情勢分析を担当。40歳。福岡県出身。

●=さんずいにウかんむりに眉の目が貝