
日本財団会長・笹川陽平氏【拡大】
≪インドは利益の2%義務付け≫
これに対しインドでは、13年に改正された新会社法で、「純資産が50億ルピー以上」「総売上高が100億ルピー以上」「純利益が5000万ルピー以上」の3要件のうち1つ以上を満たす会社に上場、非上場を問わず過去3年の平均純利益の2%以上をCSR活動に費やすよう義務付けている。
「飢餓および貧困の根絶」「子供の死亡率減少」などCSR活動の具体的内容も定められ、現地日系企業も含め16年時点で約1500社が計約830億ルピーを医療や衛生など幅広い分野に費やしている。為替レートで換算すると、5000万ルピーは7700万円、830億ルピーは1278億円となるが、インド経済の躍進で対象企業は急速に広がる気配だ。
わが国が経済の好循環を達成するためにも膨大な内部留保はまず賃上げや配当、投資に充てられるべきであろう。その上でインドと同じ2%をCSR活動に回すことができれば、現預金に絞っても5兆円近い額になり、山積する社会課題の解決に大きく貢献できる。国の借金が1000兆円を超すわが国は今後の公的財政投資に限界があり、なおさら効果は大きい。