砂漠の真ん中に造られた巨大都市・米国ネバダ州ラスベガス。統合型リゾート(IR)の先進地として知られ、多くの日本人は“ギャンブル”を思い浮かべるが、実はラスベガスの収益に占めるカジノの割合は半分にも満たない。カジノ以外にも人を引き付ける魅力は何なのだろうか。現地を訪れ、体感してみた。
年4000万人の観光客
輝きを放つ高層ホテルの間を行き交う人や車。平日の深夜にもかかわらず、人通りが絶える気配はない。世界各国から年間4000万人もの観光客が訪れるラスベガスの中心地、ストリップ地区までは空の玄関口、マッカラン国際空港から車で10分ほど。このエリアを中心にラスベガスは拡大を続けてきた。
現在、ラスベガスには約280のホテル、約15万の客室がある。他の観光地と違うのはホテルが「寝るだけの場所」ではなく、豊富なエンターテインメントを提供してくれることだ。ブランドショップでショッピングを楽しみ、一流アーティストのステージショーを鑑賞。豪華なプールで過ごした後は、レストランで美食を堪能する。もちろん、各ホテルを拠点に周辺の観光スポットに足を延ばすのもいいだろう。
今回、滞在したホテルの一つは、古代ローマをテーマに約4000もの客室がある「シーザーズ・パレス」。日本人旅行者にとっても人気のホテルで、米カジノ運営大手、シーザーズ・エンターテインメントが展開するだけあってスロットやテーブルゲームなどが豊富にそろうカジノは圧巻だ。
ラスベガスのイメージそのものともいえる同ホテルだが、自慢はカジノだけではない。ナイトクラブやプール、スパ、サロン、そして高級ブランドをはじめとする160もの店舗やレストランがある大型ショッピングセンター「フォーラムショップス」が併設されている。
宿泊客はまた、ストリップ地区から数十分で行ける2つのゴルフコースを利用することもできる。全てがきらびやかで広大な非日常空間で、幅広い世代が思い思いに過ごせる。