市場の乱れに貿易摩擦が追い打ち
中国自動車市場が28年ぶりというマイナス成長に陥ったのはなぜか。その主因として挙げられるのは、中国政府が打ち出した政策による市場の乱れだ。
リーマン・ショック後の2009年以降、中国政府は断続的に小型車減税を実施してきた。景気刺激策として導入されたもので、延長などの末に最終的には17年末に終了している。
ただ結果的に、一連の減税措置は新たな需要を喚起するのではなく、需要の先食いといった需要集中を生んだようだ。減税効果が無くなった2018年に入ると、前年末までの駆け込み需要による反動減の懸念が急速に現実化した。自動車ディーラーは販売テコ入れのため「値下げ合戦」を繰り広げているのが現状だという。
そこに追い打ちをかけたのが、トランプ米政権との間で深刻化している貿易摩擦だ。米中対立が決定的となった7月以降、新車販売台数はマイナス基調が定着した。貿易戦争の激化を見込み、消費者の財布のひもが固くなっているとみられる。
消費低迷は自動車以外にも広がっており、昨年11月の消費動向を示す小売売上高の伸び率は、03年5月以来15年半ぶりの低水準。年明け早々の今月2日には米アップルが、中国での販売不振を理由に業績予想を下方修正している。