【経済インサイド】“反増税”の急先鋒が官邸去る 「三度目の正直」確実か (3/3ページ)

藤井聡内閣官房参与(寺河内美奈撮影)
藤井聡内閣官房参与(寺河内美奈撮影)【拡大】

 これまで市場には、「安倍首相が増税を中止するかもしれない」との見方が根強くあった。実際、安倍首相は増税に慎重で、これまでも2回にわたり10%への増税を延期してきた。

 時折、政権幹部から出る発言も、こうした先送り観測をかき立てている。最近では、今年1月3日の文化放送のラジオ番組で菅義偉官房長官が、仮にリーマン・ショック級の事態が起き、引き上げを取りやめる場合の判断時期について、約2兆円の対策費を計上した19年度予算の成立がメドになるとの見通しを示した。

 冷静に考えれば、リーマン・ショックは「100年に一度の事態」(政府関係者)。米中貿易摩擦などによる世界経済の減速リスクはあるが、リーマン級まで経済が深刻になる兆しは出ていない。また、増税にあわせて導入される軽減税率制度などに対応するため、レジの改修といった民間業者の準備も進みつつあり、「今から増税を延期すると、そのコストが無駄になる」との声も上がっている。

 まさに「三度目の正直」で、今回の10%への消費税率引き上げは、ほぼ確実に実現しそうだ。(山口暢彦)